探偵が見当たらない

探偵ライターが記す探偵の今

広がるドローン調査?法律のはざまで揺れる探偵業界 

ドローンを使った撮影は今や一般市民の間にも広がっていますが、じつは一般人だけでなく、探偵達の間でもドローン撮影が広がりつつりあります。

 

探偵がドローンを欲しがる理由は様々です。

中には企業の宣伝のためにドローンを使用する会社もありますが、実際には調査の現場に多くのメリットをもたらし、結果的には依頼者へのメリット、すなわち「調査の成功率を上げる」ことを期待されています。

 

ですが、業界に広がるドローン調査は、やはり探偵業界のお決まりである「法律のグレイゾーン」にまで踏み込まなくては、調査の成功率を上げるにまで至らないのが実情でしょう。

 

■ドローン導入によるメリット

 

今やどの探偵事務所でもドローンを導入、もしくは検討を続けており、調査現場にどのようにドローンを生かすのか実験が続いている状況です。

 

では、具体的に探偵達はどのようにドローンを活用したがっているのか?詳しいポイントについて僕なりの考えをまとめてみます。

 

・上空からの撮影により尾行の必要が無くなる

 

ドローン調査で最も期待されているのが、つねに撮影したまま、尾行なく相手を監視できることでしょう。

 

今まで、探偵が尾行技術に心血を注ぎ続けてきた理由は、探偵の仕事ではいかなる状況でも撮影し、証拠を残さなければならないからです。

もし撮影の必要がなければ、GPSの登場により尾行の必要性は薄れたはずですが、それでも尾行を続ける理由は、カメラによって対象者を捉え続ける必要があったからです。

 

ところが、ドローンさえあれば、尾行を行うことなく対象者を監視し続けられます。

そこでネットを探した所、海外で実際に妻の浮気調査をドローンで行ったという実験映像があったのでご紹介させていただきます。

 

 

この動画を見てみると、確かにドローンで対象者を監視し続けられたことがわかります。

さらに特徴的なのが、かなり上空から撮影すれば、相手からドローンを見られる心配もないばかりか、ドローンのカメラの視野が広がっているため、殆ど移動せずに対象者の行動を抑えられ続けていることです。これならドローンの移動速度や操縦者の操作能力もさほど求められません。

 

・夜間での撮影に最適

 

調査の現場ではどうしても「あと一歩まで近づけば撮影ができるのに!」と諦めなければならない場面があります。特に夜間、郊外の駐車場や、まわりが開けた一軒家、もしくは山林の中や公園内部などは撮影が難しいポイントです。

 

しかし、それもドローンの登場によって解決する可能性が出て来ました。

ドローンには様々なカメラを取り付けることが可能であり、中には夜間撮影に特化したドローンも存在します。

 

例えばこちらは、徳島県で行われた夜間撮影テストの映像です。


一つ目の動画はサーモを利用したもので、二つ目は赤外線暗視装置です。

どちらも元は軍用カメラ。もともと市場に出ることはありませんでしたが、今ではドローンに装置を使い、市町村や民間レベルのでの運用が可能になりつつあるのです。

 

これらのカメラを搭載したドローンを探偵が使うことが出来れば、もはや撮影できないエリアは無いに等しく、夜間の張り込みや尾行では、相手に一切気が付かれることなく撮影が可能になるかもしれません。

 

■ドローン導入の問題点

 

ドローンがいかに便利であり、探偵業に向いている機材だと言っても、業界ではなかなかドローン調査が広まってはいません。

 

その理由は、ドローンの使用では航空法が適応されており、限られた地域でしか自由な仕様が認めらていないからです。

 

・人口密集地では使えない

ドローン調査の最大の難点は、人口密集地ではドローンを使った調査がまったく行えないことでしょう。

平成27年9月に改正された航空法によれば、人口密集地域の飛行では必ず国土交通省許可申請を行わなければならないとあります。人口密集地域の確認方法については地図による小地域分析(jSTAT MAP)」や地理学院地図の利用を国土交通省が推奨しているので、気になるかたは確認してみましょう。

 

・150メートル以上の飛行では申請が必要

 

ドローンの飛行では、150メートルの飛行が原則禁止となっており、飛行の場合には許可申請が必要となります。

 

視認されにくい高高度飛行が求められる探偵の調査では、150メートル以上飛行できればさらに強い味方になるでしょうが、現状では150メートル以下が限度です。

 

・空港周辺では使えない

 

空港周辺でも許可申請がなければドローンは使えません。

空港周辺でわざわざ調査を行う探偵はいませんが、調査現場は空港付近となってしまったら、残念ながらドローンの使用は諦めるしかありません。

 

・夜間の飛行では点灯が必要

ドローンの飛行において、国土交通省は原則「日の出から日没までの飛行」のみを許可しており、夜間のドローン飛行に関しては許可を求めなければなりません。

 

らに、夜間に飛行する場合には、ドローンに飛行灯を点灯させる必要があります。

隠密活動が必須の調査の現場で、夜間に派手な光を放つドローンを飛ばすわけにはいきません。

 

■ドローンは限られた地域でのみ使用されている

 

この様に、探偵がドローンを使おうとしても様々な制限があるため、現在は限られた地域でのみドローンを使用しています。

 

最も使用される確率が高いのは、農村部などの過疎地域での調査です。

過疎部での調査は、周辺に見知らぬ車があったり、知らない人間が歩いているだけでも警戒されやすく、尾行や張り込みが困難な地域です。

 

しかし、ここでもドローンを使えば安全に尾行と撮影を同時にこなせるため、地方の調査に良くドローンを持ち込んでいます。

 

■探偵とドローンの運命はいかに

 

ドローンに調査の未来を託送にも、なかなか厳しい現実を迎えている探偵業界。

今後、ドローンが探偵業界にどのような影響をもたらすのか注目です。